中部飲食料新聞社 注目のトピックス
注目のトピックス
【干しいもに注目】
秋に人気の高まるさつまいも及びさつまいも加工品のなかで、特に「干しいも」の人気が高まっている。
「干しいも」は薄く切ったさつまいもを天日で良く干して乾燥させたもので「乾燥いも」「甘藷切干」などとも言われる。静岡県遠州地方が発祥と言われ、茨城県の生産量が多く、三重県や長崎県での生産が活発で、中国の生産量も多い。従来は日持ちのする保存食品の側面が強く、水分を飛ばしてしっかりと乾燥させた商品が多く、火で炙るなど温めないと食べにくい商品が目立った。なお、保存性を重視した商品は表面に白い粉を噴く傾向があるが、芋の自己分解で生まれた糖分が表面で結晶化したものであり品質に影響はない。栄養価は高く、整腸作用のある食物繊維が豊富でビタミンB1やビタミンC、カリウムを含む一方でコレステロールは含まない。
以前は硬いことなどから万人受けするものではなく、茨城県のご当地商材の色が濃かった。しかし保存性は低いが食感を重視したセミウエットタイプ、ウエットタイプのしっとり食感の商品が増加、柔らかく食べやすいことから人気が高まり、近時の焼き芋人気の高まりに連動して広がっている。こだわり素材やこだわり製法による付加価値を高めた商品が各地で開発され、人気ブランドとして成長し百貨店の催事に登場する。相性の良いアイスクリームなどと組み合わせたスイーツメニューも道の駅などで人気となっている。
東海エリアで芋や栗、柿などの甘味で人気の東甘堂では「極みの干し芋〈濃蜜〉」を販売。国産の紅はるかを使った優れた食感などで支持を獲得している。百貨店の催事や駅地下での期間限定のショップ開設時でも人気商品となっている。同店として「干しいもは女性のブームとなっていて、幅広い女性層から購買されている。従来の干しいもと比べて柔らかく味や食感が良く食べやすいのが人気となっている」と手応えを語った。
干しいもは従来の保存性が高く、食べる際に火で炙ることを前提にした商品設計から脱却したことで人気となっている。近時は石油ストーブが姿を消しつつあり、IHコンロでは炙り難い面がある。オーブントースターは健在ではあるが、〝炙る〟行為が難しくなったのはライフスタイルの変化を感じるところである。そのなかで干しいもはしっかり乾燥させたドライタイプからしっとりタイプに変化し、時代に適用したことで存在感を高めている。
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