中部飲食料新聞社 注目のトピックス
注目のトピックス
【フルーツサンドに注目】
2020年11月10日
最近のトレンドメニューとして「フルーツサンド」が挙げられ、各方面から注目を集めている。フルーツサンドは耳を落とした食パンでフルーツと生クリームを挟み、カスタードクリームなどで味を整えるのが一般的であり、果実のフレッシュ感が味わえる味覚面の良さに加えて、カットした断面が綺麗であることからSNS映えするとして人気を集める。フルーツショップやベーカリーなどが看板商品として積極的に販売を行っているほか、専門に扱うスイーツショップも登場している。またカフェのスイーツメニューとなっていることも珍しくない。人気が高まっていることから、今後も拡大していくことが確実だ。
量販店においてもフルーツサンドに対する関心は高く、スイーツコーナーやフルーツコーナーなどで自社開発商品を販売する店舗が増えている。専門店の商品は六〇〇~八〇〇円の価格が多いが、量販店の自社開発商品は三〇〇円前後が多く比較してリーズナブルなことは大きな強みとなっている。さらにその店で扱うフルーツを使ったフルーツサンドを販売することで、青果の品質を知ってもらう好機であり、商品開発において「素材のフルーツの味を大事にする」「旬のフルーツを使った商品を積極的に出している」などの声を聞く。店の人気商品となれば集客要因の1つとなり、流行の商品の展開を強化することで感度の高い店としての評価にもつながる。さらにフルーツサンドのファンに若い世代が多いことから、若年層を中心に新規顧客の開拓にも期待が掛かる。スイーツファンの情報収集能力は高く、インフルエンサーが評価すると来店客の大幅な増加も見込める。なお、自社開発ではなく、地元の有名店のフルーツサンドを置くケースやコラボ商品の展開も見られ、ブランド力を活かして集客につながっている。
一方で店舗で販売していく上で課題もいくつかある。生の果実を使うため味や供給量を安定させるのは簡単ではない。さらに時間によって商品が劣化しやすく商品管理は難しい。センターなどで製造して店舗に配送すると時間のロスが生じるので、店舗での製造が望ましいのだが店内で調理するスペースを有する店舗に限られてしまう。また、スイーツを好む層は評価がシビアであり、〝端までクリームが入っていない〟〝断面部分しか果実が入っていなかった〟〝水が出て味が悪くなっていた〟などの評価が、SNSを駆使する層であることからネットで急速に拡散されることが散見され、商品管理の重要性が極めて高い。
量販店の特色を出す取組みの1つとしてフルーツサンドは有効であり、注意点は多いが今後も導入する店舗は増えていくことが見込まれる。価格ではなく品質が評価ポイントとなっているので、気をつけて取り組みたい。
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